ダッチオーブンリストア①・鋳鉄の黒染め。
ダッチオーブンが錆びたので何となく目の前にあったディスクグラインダーで削ってみたくなった。
ちょうどナイフの黒染めを検討してた矢先で
同じ鉄なら黒染めで黒くなるんじゃ無いかと軽い気持ちだった。
黒くならなかったら普通にシーズニングすれば良いかと思った次第でございます。
でもこれが長い道のりになると思いもよらなかったと言うことを思いもよらなかった事をこの時点では知る由もなかったことを知る由も無い。
10年ぶり位にダッチオーブンを出した。蓋にサビが浮いていたが
先日のキャンプでは普通に使ったのだけど
底にこびり付いた焦げがひどくてどうやっても取れずシーズニングをやり直すつもりで彼方和紙・・GoogleFEPクソかよ
金たわしで削り取って所々地金が出てきたがまあ綺麗になった。
じゃあこれから油を引いて焼き付けするかと思ったが、「タンニンで黒染め」というワードが頭をよぎり
元々のような黒い被膜を作れないかなと思った。
ちょうどネットで黒染の記事を見たばかりで、ネットで情報をバラバラに拾ってた。
①高温でできる酸化皮膜:黒錆 これは鋳鉄製造時に自然とできる被膜。
②タンニンでできる黒錆 紅茶のタンニンと酸性溶液で出来る被膜。
③油を薄く塗って焼き付ける炭化皮膜
この時点ではまだ詳しく調べておらず、この後に更に色々深い記事が出てくるのだけど
黒サビ・黒染めで検索してる程度だったので
◎赤錆は水と酸素で発生する。水分のない高温下で酸化還元すると黒い被膜ができる。
◎酸化皮膜・炭化皮膜とも表面には細かい凸凹が有ってそこに油が入り込んで赤錆を防止する。
◎炭化被膜も強い高温では消し炭になって被膜としては機能しなくなる。
オーブンの蓋や底は直火が当たるので炭化被膜はほぼ無く酸化皮膜:黒サビだけが残ってるので放置すると錆びてくる。
こんな理解度だった。
なのでほぼ生鉄の部分に油で炭化皮膜を作っても、それが取れたらもろ生鉄なので
すぐ錆びるだろうなと思ったわけ。
で、保険として熱に強い酸化被膜が有ればワンクッションあるかなと。
早速地金が出たダッチオーブンに2cmほどお湯を張り、家にあった賞味期限切れのティーパックを4つほどと酢を少々入れてコトコト煮込んだらちょっと黒っぽくなった。
まあ良いやと水を捨て軽く洗って油を敷いてシーズニングをした。
ついでにサビの浮いてきてる蓋も削り倒した。
蓋の裏はフライパン代わりに使ったりするので鉄鍋の様にツルツルにしたかった。
粒子を削るためステン削りの刃をつけて磨いてやった。
でも鋳鉄は簡単に鏡面にはならないな。
アルコールとパーツクリーナーで脱脂した。
タンニンが多いほうが良いということで、調べると
タンニン含有量はコーヒーがダントツ1位
次に玉露と紅茶と続く。
そう言えば家のコーヒーマシンで出るカスがそろそろ溜まってる。
カスとは言えタンニン拔け切ってないだろうし、使わないドリップ用のコーヒー粉もある。
ということで、コーヒー粉400g位とエスプレッソマシンの剰りカスを鍋に入れて酢を足して魔女のようにコトコトと煮出す。
蓋を入れておける容器は無いので袋に入れる事にして
熱いうちに漬け込んでやる。
そしてこれは庭に置いておく。台所にあると邪魔だもんな。
で3日ほど様子見たけど、黒ずんだかなって程度。思ってたのと違う。
鍋底もこんな感じだったけどもっと黒くなってほしい。コーヒーだと駄目なのか
なんかギラギラ油膜あったけど、もしかして油膜邪魔した?
脱脂したけど豆の油が再付着したかも。
とりあえず次の手を考えようと放置したら赤錆っぽくなって来た。
鋳物の黒サビは茶色っぽくなるとは聞いたけどこれは錆だよな
まあまた削ればいいさ
とダメ人間が使うセリフが口から出る。
仕方ないので再チャレンジ。会社の物置から使えそうな研磨刃をチョイス。
ステン削りの刃をつけて、特に蓋の裏はフライパンがわりに使うので更にツルツルに。
けっこう磨けた。
タンニンの在庫がなくなったので100均で紅茶を買って来た。標準は1パック150ccで12個入り。
一袋で1800cc作れる。
2倍から3倍にしたいのでこれを基準にする。
凄いレモンティーの匂い。でも飲む勇気がない。
24袋とクエン酸ザバザバ入れた。
みんな酢と紅茶で2:8とは書いてたけど
クエン酸だとどうなのか書いてなかったから
サンポールでも黒サビが出来たのだから多分大丈夫だろうと多めに入れた。
毎日見ても何も変わってない。
1週間ほど経っだけどまだねずみ色の鋳鉄のまま。
なんとなく、クエン酸の量が邪魔をしているような気がする。
サビを落とすのに使う酸をなぜ入れるの?
サンポールで実際に黒サビがなぜ出来るの?
化工科の人間に聞きたいわ。
100均で小さいスキレットでも買ってサンプルとして実験が必要だな。
ということで続く