蟲注意。
絵本のタイトル風だけどこの文面って当たり前だからね。なんかゴロ良いけど。
こないだ庭の山椒の木を見てみるとやけに葉っぱに食害が多かった。
先日次男にイモムシ殲滅大作戦を敢行させたのにおかしい。
報告では一匹残らずクチクチいや駆逐したはずだ。
よくよく見るとデカイアイツが居る。
さっそく次男を呼ぶと、
「飼ってる」
いや待て俺は殲滅せよと言ったのに!
山椒の木よ大きく育てよと糸のような幼虫を潰して居たのに。
1匹捕まえたが、
「んとね、2匹居たよ」
知ってたんかい!
「大きくなったのに可哀想」
お前が取り逃したんじゃい。
とは言え、このまま下水に直行も少し哀れなので仕方ない、1匹だけ飼ってやろう。
と、大きい水槽を出して、朝倉山椒の葉を入れてやった。
大きい奴ならすぐに蛹になるから山椒もたくさん食わない取ろうと言う計算。
もう1匹、少し小さい奴をどうしようか思ったが
次男がジーッとこちらを見ているので仕方なく水槽に放り込んだ。
と、2日後の夜、やけにガサガサしてると思ったら
プラ水槽の壁を這っている。なんかこれ以前の青虫のときにもこの動きで蛹になってたな。
見ると下痢の様な糞もしている。
次男が心配しているので、コレは蛹になるのにお腹を綺麗にしてるんだよ。
蛹は一度ドロドロに混ざるから、その時うんこと混ざったら困るよね。だから出しておくのさ。
と説明。
昆虫の様な食物連鎖最底辺の「捕食されるからたくさん産みました」系の生物は、
身体を作り、大きくなる為の栄養である卵黄を
山の様な数の卵に分配は出来ない。
昆虫の体のサイズから出せる卵黄の量には限りがある。
そこで考えた。考えたのは誰か知らんけど
卵黄が少なくて複雑な身体に出来ないならもっと原初に近い単純な身体で生まれる様になればいんじゃね?
「そこら辺で移動して餌を食べる」事だけに特化させよう
そして自分で栄養を溜めて、もう一回卵になれば良くね?
たっぷり溜めた栄養で大人になればいい。
ってな事で、イモムシは自分で餌を取ってもう一度蛹の中で卵になる。
だから蛹の中はドロッドロの液体しか入ってないのだよ。
卵で言うとスクランブルエッグだな。
そのドロドロは設計図通りに固まって組織になる。
本当に物凄い進化と淘汰の試行錯誤の賜物だと思う。
そんな事が自然と起きる様になってると言うのがもっと訳分からん。
それこそ誰かの意思を感じてしまうけど
交配による進化っていうシステム以外にも色々と出てきてたんだろうが、それこそ
進化以外のシステムは淘汰されたんだろう。
40億年前に偶然出来た生分子が何を思ってDNAを持つ様になったのか。
太古の海で偶然出来たタンパク質やアミノ酸が波に揉まれてると勝手にDNAって形になるのか?
違うだろうな。何億年もかけて色々な形になった生分子の中でDNAの形になったものだけが次のステップに登ってバクテリアになったんだろう。
複製するって言う機能を持ったDNAが更に残って今に至る。
怖いわ。どんだけ新種が出たり滅んだりしてたんだよ。
イモムシの話からここに至るのも怖いわ。
さて現実に戻ろう。
クルクルバビンチョ パペッピポ・・いや違う
バビンチョ!
次の日の朝少し硬そうなイモムシになってる。
よく見ると糸を張ってる。
調べると「前蛹」って言って蛹の前段階のようだ。
イナズマンで言うとサナギマンの前だから普通に渡五郎か。
いや、アレ?でも【渡五郎はイナズマン】とか歌ってるしな。
イナズマンでもありサナギマンでもあり渡五郎でもあるいわゆる量子の重ね合わせ。
あの時代にすごいのをぶっこんでるな石森章太郎(当時の名前で)。
混乱してきたのでもう良いや。漁師違いだからきっと。
で、予想通り翌日には蛹になってた。
で次男が大変な事になってると騒ぐ。
いつも実際は大したこと無いのだけれど、とりあえず聞いてみると
蛹の下に変な虫が死んでるという。
寄生されてたんじゃないかとか心配してるようだ。それならまあ確かに大変だ。
でもなんかどこかで見たような気がして
ネットで探すとやっぱり同じ様に蛹の下には前蛹から蛹になったときの脱皮のカスのようなものが出てるらしい。
そうそう、子供の頃カブトムシの幼虫を飼っていて、
ある日見たら頭の固い部分、つまり顔の部分だけを残して忽然と姿を消した事が何回か有って
どうもそれっぽいと思っていた。
これは柔らかい体についていた外骨格の部分が落ちたんだな。
蛹になる前の脱皮では自分で食べてしまうから見かけないけど
蛹になれば食べれないので残るということだ。
多分そうだ。きっとそうだ。そうに違いない。そうであれ。
あとは羽化するまで待つわ私待つわ。